2014年2月12日水曜日

Google AnalyticsでAdwords以外の費用(コスト)データを集計して管理する方法

自社サービスのリリースの関連でブログの更新が空いてしまいました。
ブログの更新は今年の目標なので、がんばります。

さて、今回は「Google Analytics上で費用データを集計する方法」に関してです。
グロースハックを行うにあたって、費用対効果の計測というのは非常に重要ですよね。
「どの施策が長期的に費用対効果が高い事業成長に貢献するのか」というのを見つけるのは非常に重要です。

Google Adwordsに関しては、自社のサービスなので、
費用に関する連携ができるようになっていますが、
その他のデータに関しては、Google Analyticsのタグを入れただけれは取得することができません。

そんな時に利用されるのが、以前のブログでも掲載したGoogle AnalyticsのAPIです。
Googleが公式に提供しているドキュメント(英語)があるので、
それを元に説明していきます。
https://developers.google.com/analytics/solutions/articles/cost-data-import?hl=ja

では、具体的な利用方法を下記に記載します。
手順としては
1.キャンペーンURLの作成
2.CSVファイルの作成
3.Webインターフェースを使ってカスタムデータを作成
4.管理APIを使って費用データをアップロード
5.コアレポーティングAPIかウェブインターフェースでAnalyticsと連携

1.キャンペーンURLの作成


キャンペーンURLは下記で作成できます。
https://support.google.com/analytics/answer/1033867?hl=ja

URL例: http://www.examplepetstore.com?utm_campaign=Summer%2BSale&utm_source=ad%2Bnetwork&utm_medium=cpc&utm_term=dogbone

各パラメーターは
utm_campaign→キャンペーン名(例:夏セール)
utm_source→キャンペーンの参照元(例:facebook)
utm_medium→キャンペーンのメディア(例:CPC)
utm_term→キャンペーンのキーワード(例:お中元)

2.CSVファイルの作成


上記のキャプチャのようにGoogle Analyticsの形式に合わせた項目に沿って
CSVファイルを作成します。
各項目に関しては、下記のURLに詳細が記載してあります。
(例:ga:source→キャンペーンnga:medium→メディアなど・・・)
https://developers.google.com/analytics/devguides/platform/cost-data-import?hl=ja#format

3.Webインターフェースを使ってカスタムデータを作成

Analyticsにおいてカスタムデータの設定を行います。
右上のアナリティクス設定

カスタム定義のカスタム データ ソース(ベータ版)

新しいカスタム データ ソース

下記のように項目を入力して「保存」

一覧に表示されているAPI キーをコピー

4.管理APIを使って費用データをアップロード
ここから少し開発がからみます。
Googleのドキュメントでは、Pythonをで先ほどのCSVデータをGoogle AnalyticsのAPIに連携させる事例が出ています。
media = MediaFileUpload(
    'adnetwork_summersale_2012-09-12.csv', # 先ほど作成したCSVファイルを指定
    mimetype='application/octet-stream',
    resumable=False)
analytics_service.management().dailyUploads().upload (
    accountId='1234'  # Google AnalyticsのアカウントID
    webPropertyId='UA-1234-1',  # プロパティのトラッキング ID
    customDataSourceId='xtoxp3J12xq83872xxYNhijw',  # 「3.」で作成したカスタムデータソース

    date='2012-09-12',  # 日付
    appendNumber=1,  #アップロードの番号
    reset=false,  #既存のデータを削除するかどうかの有無
    type='cost',  # データのタイプ
    media_body=media).execute()
5.コアレポーティングAPIかウェブインターフェースでAnalyticsと連携
アップロードしたデータは出力することもできます。 Pythonを利用してアップロードする場合の例は下記のような感じです。
analytics_service.data().ga().get(
    ids='ga:1234',#ビュー ID (おそらく数字8桁)
    start_date='2012-09-12', #データを取得する開始の日付
    end_date='2012-09-12', #データを取得する最後の日付
    metrics='ga:impressions,ga:adClicks,ga:adCost', #データを取得したい項目
    dimensions='ga:source,ga:medium,ga:campaign').execute()
コストデータの連携がメインなので、まだまだ拡張性が低い気がしますが、 今後より多くのデータを取り込むことができるようになるんですかね。 ただ、Analyticsは項目が多すぎるので、予実管理はしにくい部分もあるのではないでしょうか・・・

2014年2月7日金曜日

次に爆発的に成長するウェブサービスを過去の流れから考えてみる

インターネットが生まれてから20年という記事が先日の日経ビジネスの記事の中で掲載されていましたが、過去の流れを元に今後のウェブサービスに関して考えてみました。
まず過去20年の大きな流れで言うと下記のように大きく区切られるのではないでしょうか。

94年〜00年 ポータル、検索の時代(Yahoo,Google創業)
01年〜06年 ソーシャルメディアの時代(Facebook、Twitter創業)
07年〜13年 コミュニケーションツールの時代(Line、Snapchat、WhatsApp創業)

かなりざっくりですが、世界で利用されているウェブサービスとしては、
こんな感じに区切られるのではないでしょうか。

では、2014年〜はどんなサービスが世界に広がっていくのか。
現在注目されている領域としては下記が挙げられます。
・決済、金融サービス(ビットコイン、Squareなど)
・Internet of Things[IoT](Nestなど)
・ウェアラブル関連(FitBitなど)
個人的には決済やIoTは国ごとの規制や資本などの問題があり、
日本のスタートアップが取り組むには難易度が高いと思っています。
ウェアラブル関連に関しては、ハードありきという部分もあるかもしれませんが、
ヘルスケアなどの人間が必ず必要として来る部分に絡んでいるため、チャンスがあるのではと考えています。

この辺り、また時間をとって深く考えてみたいと思います。
とりあえず、ふと思ったことをまとめてみました。

2014年2月3日月曜日

最近話題のB2Bスタートアップ調査(海外版)

ソーシャルメディアなどのC向けサービスは自分が利用する機会もあり、わかりやすいのですが、B2B向けサービスは業務の中で使う機会が無い限りはなかなか知る機会がありませんね。
ただ、各メディアにおいて、B2Bスタートアップの話題を聞く機会が最近多かった気がするので、注目を集めている企業を厳選して調べてみました。
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最近話題の企業向けファイル共有サービスを提供している会社で、200,000社以上の企業が利用しておりP&Gやレッドブルなどのグローバル企業が顧客となっているようです。
iOSアプリの最新版をダウンロードすれば無料ストレージ50GBということで最近使い始めました。まだ利用してそれほど期間が立っていないですが、非常にユーザビリティが高く、ストレス無く利用できるイメージです。
最近の日経新聞でも取り上げられていましたが、伊藤忠テクノソリューションズや三井物産などの企業から合わせて1億ドルという金額を調達しています。2005年からサービスが運営されており、結構歴史が長いサービスなんですね。
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zendeskはクラウドベースのヘルプデスク管理ソフトです。変わったキャラクターですね・・・。
2007年にデンマークで創業し、現在では3万社以上のお客様がいて、360名の従業員いるそうです。顧客としては前述のboxやevernoteなどのIT企業からディズニーといったような大企業まで幅広いです。
CEOのミッケル・スヴェーン氏が日本で講演を行った記事のなかで、
「最初の顧客はアイルランドの通信会社で、2社目はテキサスのコンビニチェーンだったそうです。最初から営業スタッフを雇って訪問するやり方は考えておらず、グローバルに展開しようと考えていました。」
と発言をしていますが、このあたりはB2Bのクラウドサービスは世界展開を前提としてサービスを行っていくことが必要だということを実感しますね。
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先日VMWareが買収を発表したモバイルセキュリティの会社です。
2003年に設立され、現在は米国アトランタに拠点を置き、6000社以上が利用しているそうです。スマートフォンなどのモバイルデバイス、アプリケーションのセキュリティサービスを提供しています。
VMWareは15億ドルほどで買収を行っていますが、2013年の時点で、シリーズAで2億2500万ドルを調達しており、評価額は10億ドル程になっていました。

まずは、海外企業をまとめましたが、次回は国内の企業を調べてみます。
3社とも00年の半ばに会社が設立されており、着実に顧客を増やし、企業価値を上げてきた企業であり、最近になって資金調達やM&Aで話題になったというところが共通していますね。
B2Bは競合との競争はありますが、世の中の流れやネットワーク外部性などの影響を受けにくく、着実に良いサービスを提供していれば、より多くの顧客を獲得し、長期的な視点で世界に影響を与えられるという良さがあるのではないでしょうか。