2014年5月29日木曜日

B2Bスタートアップの成功条件

すこし釣りっぽいタイトルになってしまいましたが、
成功と言ってもいろいろな定義があると思いますので、
今回の成功とは「短期間で業績を拡大すること」と定義しましょう。

ざっと下記のような特徴があるのではないでしょうか。

・商品の利益率、単価、LTVが高いこと
・他社が持っていない技術やリソースがあること
・創業メンバーが業界の出身者

■商品の利益率、単価、LTVが高いこと

事例:SEO(フルスピード、Speeeなど)、ASP(ファンコミュニケーションズ、バリューコマースなど)

コンシューマ向けに比べてB2B事業のビジネスが良いところは、
単価が高いという部分があると思います。

それ以外にも利益率やLTV(顧客生涯価値)が高い事業は
1度顧客を獲得するとある程度の利益が見込めるため、
事業が安定するのではないでしょうか。
こういったB2Bの特徴を活かしている会社が成長しているということですね。

■他社が持っていない技術やリソースがあること

事例:ユーグレナ、Sansan

他社が持っていない技術やリソースがある→高い単価、LTVになる
ということもあるかもしれませんが、
競争が激しいスタートアップにおいて自分たちの強みに集中した事業を行うのが大事ということですね。

事例に上げた2社はどちらかというとニッチな分野を攻めてますね。
(ユーグレナはミドリムシのの研究開発、製造、販売、Sansanは名刺管理サービスです。
また、技術やリソースへの投資が必要なため、
黒字化するのに時間がかかる部分もあるかもしれません。

■創業メンバーが業界の出身者

事例:オーセンス、ライフネット生命保険

このあたりには事例の企業からもわかるように
士業や保険というようなスタートアップが参入しにくいような
業界が多いのではないでしょうか。

このような業界は参入障壁が高く、
スタートアップが進出できず、新陳代謝が進んでいないため、
参入できればチャンスがあるのではないでしょうか。


ざっとまとめてみましたが、「必ずしもB2Bに限った話ではない」
というツッコミは勘弁して下さいw
あくまでもB2B事業の視点という意味でご理解いただければと思います。

2014年5月24日土曜日

IPO事例を元にスタートアップの事業領域に関して考えてみた

いろいろ事情があって、VCの方のお話を聞いたり、
スタートアップに関する情報や記事をいろいろ集めているのですが、
長期的な視点で規模が大きいことをやらなくてはスタートアップとは言えないのではないかと思っています。

そのためにはどんな事業をするか。
いろいろと考えているのですが、
現在、重要だと思っていることをまとめたいと思います。

ニッチ過ぎない市場というのは前提にあって、
大きく意識すべきことが3つあるのではと考えています。

◯継続的に利用する領域の事業
◯単価が高い領域の事業
◯グローバルに展開できる事業

IPOをした企業の具体的な事例を含めて考えていきたいと思います。

◯継続的に利用する領域の事業

事例:ソーシャルゲーム(GREE、Mobage)、ソーシャルメディア(mixi)、EC(ZOZO、オイシックス)

この辺りは多くの企業が思いつくと思います。

ビジネスの面においても、一度ユーザーが利用して継続利用すれば、
そこからお金を獲得するチャンスが高まります。
一回あたりの単価が低くても、継続的に利用してもらえばLTVがあがりますね。

難しいところとしては、
ユーザーの時間が限られているので、他のサービスとの競争が激しく、
何が当たるかわかりづらい部分もあるので、
根気よくユーザーの反応を見ながら事業を続けていくのが必要になるのではないでしょうか。

◯単価が高い領域の事業

事例:不動産メディア(HOME'S)、結婚式メディア(みんなのウエディング)、人材メディア(ジョブセンス)

いわゆるリクルートが提供しているようなマッチングメディアがここに当たるのではないでしょうか。
(SUUMO、ゼクシィ、リクナビなど)
取引による単価が高いということは、その中で価値があるサービスを提供していれば、
ビジネスになりやすいというのはあります。

難しいところとしては、継続しての利用がそれほど多くないので、
(マンションを何回も買ったり、結婚を何度もする人はあまりいない)
新しいユーザーを常に獲得し続ける必要があり、
SEOや資金を投じたプロモーションが重要になってきます。

◯グローバルに展開できる事業

事例:B2Bサービス(ブイキューブ)、アドテク(フリークアウト)、ソーシャルゲーム

日本においては、スタートアップで欧米などの大きな市場に
グローバル展開できている企業はまだ少ない状況なのかもしれません。

ソーシャルゲームはアメリカのアップストアで上位になるなど実績はありますが、
継続して収益を拡大するところまでは至っていない印象です。
ブイキューブやフリークアウトは東南アジアへの展開を進めていますね。

B2Bや広告の部分は海外においても、
習慣が大きく違うということもなく、比較的海外に展開しやすい部分があると思われます。


こんな感じでまとめてみました。
もちろん上記に当てはまらないスタートアップもあると思いますが、
例えば創業メンバーがその分野の専門性が高い場合などが多いのではないでしょうか。

もちろん自分の強みを活かせて、自分が成し遂げたいことが事業を決める上での大前提だと思いますが、
この辺りを意識して、事業を検討するのも必要かと思いました。

2014年5月18日日曜日

ツイッター創業物語の感想

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り 
ニック・ビルトン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)

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Twitterくらいの企業になると、ここまで様々なことが起きるんだなという感じです。
実質トップが3回もクビになり、創業者同士の関係もめちゃくちゃな感じです。
スタートアップっておもしろいですね。ドラマや映画でも十分成り立つ内容です。

この本自体、物語としても非常におもしろく、
文章もドラマチックに描かれているのですが、
スタートアップをやっている自分がこの本から学んだことをまとめたいと思います。

学んだことは以下の3つです。
1.メインプロジェクト(プロダクト)が成功するとは限らない
2.持ち株比率は創業期においてやっぱり大切
3.創業メンバーの裏の顔も知らないと危ない

1.メインプロジェクト(プロダクト)が成功するとは限らない
この物語はTwitterの創業メンバーの一人であるエヴァン・ウィリアムスが
今ブログを書いているサービスでもあるBloggerを立ちあげたところから始まるのですが、
実はメインプロジェクトではなく、社内広報用のサービスだったのです。

さらにTwitterに関しては、共同で設立したOdeoの事業が行き詰まり、
次の一手として打ち出したサービスです。

このことから、会社のメインプロジェクトが
ある程度の成長を見込めるようになるまでサイドプロジェクトも含めて
様々なものに取り組んでみることも良いのではないかと思います。

もちろん、リソースが分散してどのプロジェクトもどっちつかずになるのは
一番良くないのですが、選択肢を持つという意味で、
サイドプロジェクトを自分でこっそりやるとか信頼できる誰かに任せるのはアリかと思いました。

2.持ち株比率は創業期においてやっぱり大切
この話はご存知の人も多いかもしれませんが、
ジャック・ドーシーもエヴァン・ウィリアムスもTwitterの社長の地位をクビになっています。
日本だと上場もしていないスタートアップ企業の社長がクビになるということは
あまり聞かないのですが、これはアメリカと日本での創業メンバーの持ち株比率の
違いが理由かと思われます。

※アメリカの創業者の持ち株比率の低さは下記の記事でもまとめられています。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/140513/bsg1405130500003-n1.htm

株主や会社の社員の立場からすると
無能な創業者が社長に居座るよりも優秀な社長に変わることの方がメリットがあるかもしれませんが、
創業者からすると自分が苦労して立ちあげた会社を志半ばでクビになるのは避けたいですね。

3.創業メンバーの裏の顔も知らないと危ない
この話は本の内容のネタバレが含まれているのですが、
Twitterの最初のトップだったノアー・グラスもエヴァン・ウィリアムスも
ジャック・ドーシーの意向によってクビになっています。
(※この本の内容が全て真実なら)

ジャック・ドーシーは元々エヴァン・ウィリアムスに憧れて面接を受けて入社し、
ノアー・グラスと一緒にTwitterのアイデアを思いつきプロジェクトをスタートしたのに、
気づいたら裏切られていたという感じです。

会社をやっていく中で、社員の裏切りなどもあるかとは想いますが、
創業メンバーは社内や投資家への影響力も大きいので、
裏切られると会社が傾いたり、自分の居場所が無くなってしまうリスクがありますね。


こんな感じで気づいたことをまとめてみたのですが、
この本を見る限りジャック・ドーシーは器の小さい、見栄っ張りのように描写されているのですが、
本当はどうなんでしょうね。会ったことも無いのでわかりませんが・・・

スティーブ・ジョブズのように尊敬される人間になれるかどうかは、
彼が創業したSquareが成功するか否かにかかっているのではないでしょうか。
身売りの噂も出ていたので心配です・・・

2014年5月9日金曜日

tumblrのブログと統合します!

ブログを開始してから、こちらのブログとtumblrを両方更新していたのですが、
更新の手間がかかるのと、SEO効果を考えてこちらのブログに統合することにしました。

tumblrは写真などがある場合は、
デザインもシンプルでかっこいいブログになるのかもしれませんが、
あまり写真もアップしない自分はこちらのbloggerが使いやすい感じでした。

あと、tumblrはGoogle Analyticsを入れていたのですが、
アクセスが取れていないのか、元々アクセスが無いかのどちらかわかりませんが、
アクセスがカウントされていなかったので、
更新のモチベーションが湧かなくなってしまいましたw

過去の記事もこちらに移行していきたいと思います。
今後は、グロースハックやSEOに関連する内容以外にも
自分の思ったことや、役に立ちそうな情報を更新していきたいと思います。

がんばってブログ更新しなきゃ!

2014年5月2日金曜日

スタートアップにおける意思決定の重要性

意思決定に関していろいろ考えていたら、TL上でDeNAの南場さんの記事が出てきたので、それも合わせた上で考察してみました。

まず記事に関して、南場さんがおっしゃっている意思決定の重要性は主に下記の内容になっています。詳細は元の記事をご覧ください。
・期日を決めて決定しないと周りに悪影響がある
・早く決断して、それに向けて実行した方が勝てる
・決断は民主主義で行うと組織が萎縮することがある

以前に南場さんのお話を直接伺ったのですが、お話に一貫性があって勉強になります。

前職の経験やスタートアップをやってきた中で、意思決定において重要な事をまとめると下記のような感じになるのではないでしょうか。
・トップは孤独の中で意思決定を行い、それをチームで実行できるように先導しなければいけない。
・スタートアップのチームメンバーは自分で決断して、行動できる人を集めなければならない。
・期日を決めて決断を行い、一度決めたら振り返らずにそれを実行する

自分の肝に命じて、頑張っていきたいと思います。