2014年5月18日日曜日

ツイッター創業物語の感想

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り 
ニック・ビルトン (著), 伏見 威蕃 (翻訳)

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Twitterくらいの企業になると、ここまで様々なことが起きるんだなという感じです。
実質トップが3回もクビになり、創業者同士の関係もめちゃくちゃな感じです。
スタートアップっておもしろいですね。ドラマや映画でも十分成り立つ内容です。

この本自体、物語としても非常におもしろく、
文章もドラマチックに描かれているのですが、
スタートアップをやっている自分がこの本から学んだことをまとめたいと思います。

学んだことは以下の3つです。
1.メインプロジェクト(プロダクト)が成功するとは限らない
2.持ち株比率は創業期においてやっぱり大切
3.創業メンバーの裏の顔も知らないと危ない

1.メインプロジェクト(プロダクト)が成功するとは限らない
この物語はTwitterの創業メンバーの一人であるエヴァン・ウィリアムスが
今ブログを書いているサービスでもあるBloggerを立ちあげたところから始まるのですが、
実はメインプロジェクトではなく、社内広報用のサービスだったのです。

さらにTwitterに関しては、共同で設立したOdeoの事業が行き詰まり、
次の一手として打ち出したサービスです。

このことから、会社のメインプロジェクトが
ある程度の成長を見込めるようになるまでサイドプロジェクトも含めて
様々なものに取り組んでみることも良いのではないかと思います。

もちろん、リソースが分散してどのプロジェクトもどっちつかずになるのは
一番良くないのですが、選択肢を持つという意味で、
サイドプロジェクトを自分でこっそりやるとか信頼できる誰かに任せるのはアリかと思いました。

2.持ち株比率は創業期においてやっぱり大切
この話はご存知の人も多いかもしれませんが、
ジャック・ドーシーもエヴァン・ウィリアムスもTwitterの社長の地位をクビになっています。
日本だと上場もしていないスタートアップ企業の社長がクビになるということは
あまり聞かないのですが、これはアメリカと日本での創業メンバーの持ち株比率の
違いが理由かと思われます。

※アメリカの創業者の持ち株比率の低さは下記の記事でもまとめられています。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/140513/bsg1405130500003-n1.htm

株主や会社の社員の立場からすると
無能な創業者が社長に居座るよりも優秀な社長に変わることの方がメリットがあるかもしれませんが、
創業者からすると自分が苦労して立ちあげた会社を志半ばでクビになるのは避けたいですね。

3.創業メンバーの裏の顔も知らないと危ない
この話は本の内容のネタバレが含まれているのですが、
Twitterの最初のトップだったノアー・グラスもエヴァン・ウィリアムスも
ジャック・ドーシーの意向によってクビになっています。
(※この本の内容が全て真実なら)

ジャック・ドーシーは元々エヴァン・ウィリアムスに憧れて面接を受けて入社し、
ノアー・グラスと一緒にTwitterのアイデアを思いつきプロジェクトをスタートしたのに、
気づいたら裏切られていたという感じです。

会社をやっていく中で、社員の裏切りなどもあるかとは想いますが、
創業メンバーは社内や投資家への影響力も大きいので、
裏切られると会社が傾いたり、自分の居場所が無くなってしまうリスクがありますね。


こんな感じで気づいたことをまとめてみたのですが、
この本を見る限りジャック・ドーシーは器の小さい、見栄っ張りのように描写されているのですが、
本当はどうなんでしょうね。会ったことも無いのでわかりませんが・・・

スティーブ・ジョブズのように尊敬される人間になれるかどうかは、
彼が創業したSquareが成功するか否かにかかっているのではないでしょうか。
身売りの噂も出ていたので心配です・・・

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